🚀 プロジェクト概要
Hiveは、Claude Code インスタンス間でリアルタイム通信を実現し、テンプレートベースの役割定義により長期間の協調作業を支援するマルチエージェント協調システムです。
核心機能：
- 1コマンド通信:
hive send backend "メッセージ" - テンプレート初期化:
hive bootstrap web-app "プロジェクト名" - 役割保持:
hive who-am-iで常に自分の役割を確認 - 即時通信: メッセージが瞬間的に相手の画面に表示
🎯 設計哲学
シンプルさと確実性
- 学習コスト最小: 基本コマンド5つで完結
- 即時配信: 複雑な受信管理は不要
- 確実な通信: 構文エラーによる通信失敗を排除
役割の一貫性
- テンプレート駆動: プロジェクトタイプに応じた役割定義
- 長期間の保持: ロールファイルによる役割忘却防止
- 専門性の活用: 各Workerが得意分野に集中
段階的成長
- Phase 1: 基本通信と役割定義
- Phase 2: 履歴管理と高度機能
- Phase 3: 学習・最適化機能
🏠 Hive構成
Worker編成
Human Beekeeper (あなた)
└── tmux session: "hive"
├── Queen (pane 0) - プロジェクト管理・統括
├── Architect (pane 1) - システム設計・技術判断
├── Frontend (pane 2) - UI/UX・フロントエンド開発
├── Backend (pane 3) - API/DB・バックエンド開発
├── DevOps (pane 4) - インフラ・運用・デプロイ
└── Tester (pane 5) - 品質保証・テスト
通信システム
全通信は hive CLI 経由:
├── hive send <worker> <message> # 基本通信
├── hive urgent <worker> <message> # 緊急通信
├── hive broadcast <message> # 全体通知
└── hive who-am-i # 役割確認
📋 システム要件
必須環境
- tmux: 3.0+
- Claude Code: 最新版
- Python: 3.9+ (CLI実行用)
- OS: macOS, Linux
インストール
# 1. Hive のクローン
git clone <repository-url> hive
cd hive
# 2. CLI のインストール
chmod +x bin/hive
export PATH="$PWD/bin:$PATH"
# 3. 動作確認
hive --help
🚀 プロジェクト開始
クイックスタート
# 1. プロジェクト初期化
hive init "my-project"
# 2. tmux session作成
tmux new-session -d -s hive
# 必要な数のpaneを作成
# 3. 各paneでClaude Code起動
# pane 0: claude --dangerously-skip-permissions (Queen)
# pane 1: claude --dangerously-skip-permissions (Architect)
# pane 2: claude --dangerously-skip-permissions (Frontend)
# pane 3: claude --dangerously-skip-permissions (Backend)
# pane 4: claude --dangerously-skip-permissions (DevOps)
# pane 5: claude --dangerously-skip-permissions (Tester)
# 4. テンプレートベース初期化
hive bootstrap web-app "タスク管理アプリ"
利用可能なプロジェクトテンプレート
# フルスタックWebアプリケーション
hive bootstrap web-app "タスク管理アプリ"
# REST API専用開発
hive bootstrap api-only "ユーザー管理API"
# データ分析プロジェクト
hive bootstrap data-analysis "売上データ分析"
# シンプルな静的サイト
hive bootstrap simple-site "会社ホームページ"
🛠️ コマンドリファレンス
基本通信
# メッセージ送信
hive send <recipient> "<message>"
# 実例
hive send backend "ユーザー認証APIを実装してください"
hive send frontend "ログイン画面のUIを作成してください"
hive send queen "データベース設計が完了しました"
特殊通信
# 緊急メッセージ（赤色強調表示）
hive urgent <recipient> "<message>"
hive urgent queen "本番サーバーでエラーが発生しています"
# 全体通知
hive broadcast "<message>"
hive broadcast "本日の作業を開始します"
hive broadcast "コードレビューの時間です"
役割管理
# 自分の役割確認
hive who-am-i # 役割の要約表示
hive my-role # 詳細な役割説明表示
hive remind-me # 役割 + 現在のタスク
# システム状況確認
hive status # 全Worker状況
hive who # アクティブWorker一覧
Worker識別子
queen - Queen Worker (プロジェクト管理・統括)
architect - Architect Worker (システム設計・技術判断)
frontend - Frontend Worker (UI/UX・フロントエンド開発)
backend - Backend Worker (API/DB・バックエンド開発)
devops - DevOps Worker (インフラ・運用・デプロイ)
tester - Tester Worker (品質保証・テスト)
all - 全Worker（broadcastと同じ）
📁 プロジェクト構造
hive/
├── bin/
│ └── hive # メインCLIスクリプト
├── templates/ # テンプレート集
│ └── roles/ # Worker役割テンプレート
│ ├── queen.md # Queen役割定義
│ ├── architect.md # Architect役割定義
│ ├── frontend.md # Frontend役割定義
│ ├── backend.md # Backend役割定義
│ ├── devops.md # DevOps役割定義
│ └── tester.md # Tester役割定義
├── .hive/ # 実行時データ
│ ├── config.json # Hive設定
│ ├── workers.json # Worker-paneマッピング
│ ├── workers/ # Worker個別データ
│ │ ├── queen/
│ │ │ ├── ROLE.md # 役割定義（常時参照）
│ │ │ ├── tasks.md # 現在のタスク
│ │ │ └── context.md # プロジェクト文脈
│ │ ├── backend/
│ │ │ ├── ROLE.md
│ │ │ └── ...
│ │ └── ...
│ └── logs/ # 通信ログ
├── src/
├── docs/
└── tests/
└── README.md # このファイル
🎭 役割定義システム
ロールファイル（ROLE.md）
各Workerには専用のロールファイルが自動生成され、以下の情報が含まれます：
# 🐝 Backend Worker - Role Definition
## 🎯 基本的な役割
- API開発・設計
- データベース設計・最適化
- 認証・認可システム
- 外部API連携
## 🚫 担当外の領域
- フロントエンド開発（Frontend担当）
- UI/UX設計（Frontend担当）
- インフラ・デプロイ（DevOps担当）
## 🛠️ 使用技術
- Node.js, TypeScript
- Express.js, PostgreSQL
- JWT認証
## 👥 主な連携相手
- Frontend Worker（API仕様共有）
- Architect Worker（設計相談）
- DevOps Worker（環境設定）
役割忘却の防止
長時間の作業中に役割を忘れないよう、以下のコマンドで確認できます：
# 自分の役割を思い出す
hive who-am-i
# 出力例: 🐝 あなたは **Backend Worker** です
# - API開発・設計を担当
# - データベース設計・最適化を担当
# - 認証・認可システムを担当
# 詳細な役割説明を確認
hive my-role
# 出力: ROLE.mdの全文表示
# 現在のタスクと役割を確認
hive remind-me
# 出力: 役割要約 + 現在のタスクリスト
🎬 実際の使用例
プロジェクト開始フロー
# 1. Webアプリプロジェクトの初期化
hive bootstrap web-app "タスク管理アプリ"
# 2. Queen からプロジェクト開始宣言
hive broadcast "タスク管理アプリプロジェクトを開始します"
# 3. 各Workerが役割を確認
hive who-am-i
# 4. Queen から初期タスクの配布
hive send architect "システム全体の設計をお願いします"
hive send backend "ユーザー認証APIの実装をお願いします"
hive send frontend "ログイン画面のUIを作成してください"
典型的な協調作業
# Architect → Backend（設計相談）
hive send backend "データベーススキーマについて相談したいです"
# Backend → Frontend（API仕様共有）
hive send frontend "認証APIの仕様を共有します"
# Frontend → Queen（進捗報告）
hive send queen "ログイン画面のプロトタイプが完成しました"
# Backend → DevOps（環境相談）
hive send devops "PostgreSQLの設定について相談があります"
# 問題発生時の緊急報告
hive urgent queen "データベース接続エラーが発生しています"
役割確認の活用
# 作業中に迷った時
hive who-am-i
# → 自分の専門分野を思い出す
# 担当外の質問を受けた時
hive my-role
# → 担当外であることを確認して適切にリダイレクト
# 新しいタスクを受けた時
hive remind-me
# → 現在のタスクとの整合性を確認
🔧 カスタマイズ
新しいWorkerの追加
# 新Worker用pane作成
tmux new-window -t hive -n ml-engineer
# Claude Code起動後、Workerを追加
hive add-worker ml-engineer "Machine Learning Engineer"
# 新しいWorkerとの通信開始
hive send ml-engineer "データ分析をお願いします"
カスタムプロジェクトテンプレート
# templates/projects/mobile-app.yaml
project_type: "mobile-app"
description: "モバイルアプリケーション開発"
tech_stack: "React Native + Firebase"
workers:
queen:
template: "queen"
project_specifics:
- "アプリストア申請管理"
- "ユーザーフィードバック対応"
first_tasks:
- "アプリ要件定義"
- "開発スケジュール策定"
mobile-dev:
template: "mobile-dev"
project_specifics:
- "React Native開発"
- "iOS/Android両対応"
first_tasks:
- "プロジェクト環境セットアップ"
- "基本画面構成の実装"
💡 効果的な使い方
良いメッセージの書き方
# ✅ 具体的で行動を促す
hive send backend "ユーザー認証APIを /api/auth/login エンドポイントで実装してください"
# ✅ 簡潔で理解しやすい
hive send frontend "ログイン画面のレスポンシブデザインをお願いします"
# ✅ 感謝と励ましを込めて
hive send tester "テストお疲れ様です。修正版をデプロイしました"
避けるべきメッセージ
# ❌ 曖昧すぎる
hive send backend "よろしく"
# ❌ 担当外の指示
hive send backend "UIの色を変更してください" # Frontend担当
# ❌ 感情的すぎる
hive urgent all "なんでエラーになるんだ！"
役割の効果的な活用
# 専門外の質問を受けた時
hive who-am-i # 自分の担当を確認
hive send frontend "UI関連は Frontend Worker が詳しいです"
# 新しいタスクを受けた時
hive remind-me # 現在のタスクと整合性を確認
hive send queen "現在のタスクとの優先順位を確認したいです"
📊 Phase 1 成功目標
技術的成功基準
- [ ] メッセージ送信成功率 95%以上
- [ ] 役割認識の維持（定期確認で測定）
- [ ] Worker間の適切な連携（専門分野の遵守）
- [ ] プロジェクト完成率 80%以上
協調的成功基準
- [ ] Claude Code同士の自然な会話
- [ ] 専門性を活かした高品質な成果物
- [ ] 効率的なタスク分担と進行
- [ ] 問題発生時の迅速な情報共有
プロジェクト例
- Webアプリ: シンプルなTODO管理アプリ
- API: 基本的なユーザー管理API
- データ分析: 売上データの可視化
- 静的サイト: 会社紹介ページ
⚠️ 注意事項・運用Tips
コスト管理
- 複数Claude Code並列実行でAPI使用量増加
- 長時間の会話は定期的に
/clearでリセット - 役割確認コマンドは適度に使用（頻繁すぎない）
効果的な運用
- 明確な指示: 何をしてほしいか具体的に伝える
- 定期的な確認:
hive statusでWorker状況をチェック - 役割の尊重: 専門外の作業を無理に依頼しない
- 感謝の表現: 協力への感謝を忘れずに
トラブルシューティング
# メッセージが届かない
hive status # Worker状況確認
tmux list-panes # pane状況確認
# 役割を忘れた時
hive who-am-i # 簡潔な役割確認
hive my-role # 詳細な役割確認
# CLI動作不良
hive --help # ヘルプ確認
hive status --debug # デバッグ情報
🌱 将来の発展
Phase 2: 履歴・分析機能（3-4週間後）
hive history- メッセージ履歴確認hive search- 過去のやり取り検索- ファイル添付機能
- 通信パターン分析
Phase 3: 学習・最適化機能（2-3ヶ月後）
- Worker間協調パターンの学習
- 効率的なタスク分担の提案
- 自動的な役割調整
- プロジェクト成功パターンの蓄積
Phase 4: エンタープライズ機能（6ヶ月後）
- Web UI管理画面
- 大規模チーム対応
- 外部システム連携
- セキュリティ強化
🤝 コミュニティ
サポート・フィードバック
- GitHub Issues: バグ報告・機能要求
- Discussions: 使用方法・成功事例の共有
- Examples: 実プロジェクトでの活用例
- Templates: カスタムテンプレートの共有
コントリビューション歓迎
- CLI機能の改善
- 新しいプロジェクトテンプレート
- Worker役割定義の改善
- ドキュメント・使用例の追加
🍯 Template-Driven, Role-Aware Collaboration!
テンプレートベースの役割定義により、各Claude Codeが専門性を保ちながら美しく協調する、新しいAIチーム開発を体験してください。